岩倉使節団の意義

その紹介の中で「最初の大規模な公式使節団」と書いている。
破天荒で、驚嘆すべき試みを、いかに陳腐に表現するかの見本のような紹介だ。
主要閣僚の半数近くが、革命後間もない国を空けて、
2年近くに亘って世界各国を歴訪して歩くなんて試みをし遂げた例が、他にあろうか。
当初の目的は、条約改正交渉にあり、その目的こそ達せられなかったものの、
この歴訪を通して彼らが学び、自ら意識変革を成し遂げた成果が、
その後の明治社会の発展に決定的な影響を与えたことは間違いない。