EarthTrends

今朝届いた団藤保晴氏の「インターネットで読み解く!」No.156に世界各国の国民
一人当たりの紙の消費量の話が載っている。
http://dandoweb.com/

元記事は、「Language Observatory」に載った「穏やかなミャンマーの友人の怒り」
参照)というコラムの一節で、

ユネスコ(国連教育科学文化機関)統計によるアジア各国の紙消費量を示したものである。
ユネスコが集計しているのは包装・梱包やトイレ・化粧用といった用途を除く、印刷用紙
および筆記用紙に限っての数字である。消費量が最低である北朝鮮ラオスの紙消費量は
国民一人当たり55〜60g。A4コピー用紙一枚の重さは約4〜5gであるから、北朝鮮
ラオスの国民一人当たり筆記・印刷用紙消費量はA4コピー用紙換算で年間12枚程度で
ある。同様の計算をすると、カンボジア15枚、モンゴル30枚、ミャンマー80枚、
ベトナム250枚、インド400枚となる。ちなみに日本全体の平均値は113?である
から、A4換算では2万枚を超える。

という内容だ。
「国民一人当たりの水の消費量」が生活水準を表すという統計は見たことがあるが、
「紙の消費量」の統計も興味深い。
経済が発展し、生活水準が上がれば、水や紙に限らず、品物の消費量が増えるのは
当然だが(というより国民一人当たりの購買量の増加を経済の発展というわけだ)、
一見、ただの様に思っているもの(今では、水を「買う」のも当たり前になったが)
までが、世界各国の消費量にこんなに大きな格差があることが驚きだ。


尤も、団藤氏の記事で注目したのは、最近の紙の消費量を調べるために、
米国のシンクタンクが運営する「EarthTrends」で「paper consumption」を検索する
と、世界各国の1人当たり紙消費量を1961年から2005年まで年ごとに一覧させてくれ
ると知った。

という点だ。
「EarthTrends」(参照)に早速、アクセスすると

What is EarthTrends?
EarthTrends is a comprehensive online database, maintained by the World Resources
Institute,that focuses on the environmental, social, and economic trends that
shape our world.

とある。環境問題を中心にした社会的・経済的諸問題に関する包括的データベースの
構築を目指していると分かる。

トップページを開くと、左側には最近の環境問題のトピック記事に関する各国のデータ
ランキング、経年変化などが表示される。
例えば、Energy and Resources⇒Searchable Database⇒Energy Consumption by Source:
Fossil fuelsと選択すると、Regions、Countries の選択窓が現れ、例えば、アジア全域を
選んで「Next」をクリックすると、次に「表示対象年」1990、2000、2003 と出るので、
全部を選択して「Get Data」をクリックすると、アジア各国の化石燃料の消費量のデータ
が表示される。
典拠資料のリンク先も載っており、素晴らしいデータベースだ。
その他、団藤氏のように任意の検索(paper consumption)も出来る。まだ使い込んでは
いないが、夢のあるデータベースだ。

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